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夏のドライブを快適に!車内の暑さ対策と熱中症予防

投稿日 2025.8.1
2025.8.1
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夏の車内での熱中症対策の記事のサムネイル

夏のうだるような暑さの中、車に乗り込んだ瞬間に感じるモワッとした熱気はまさに地獄です。
特に炎天下に駐車していた車内は外気温をはるかに超える高温になり、熱中症の危険性も高まります。 小さいお子さんやペットを車に乗せる際は、なおさら注意が必要です。

夏の車内、どうすれば快適に過ごせるの?」「子どもを車に乗せる際の注意点は?」と疑問に感じているドライバーの方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな夏のドライブを快適にするための車内温度上昇対策から熱中症の予防法、そしてエアコンの賢い使い方まで、役立つ情報をご紹介します。

大切な家族や友人と、安全で快適な夏のドライブを楽しむために、ぜひこの記事を参考にしてください。

目次はコチラ

1.なぜ夏は車内が灼熱になる?そのメカニズムと危険性

注意喚起をする医療従事者

夏の車内温度は、想像以上に上昇します。
外気温が30℃の日でも車のダッシュボードは70℃以上、車内全体が50℃を超えることも決して珍しいことではありません。
なぜこれほどまでに車内は熱くなるのでしょうか。

車内が高温になるメカニズム

車内が高温になる主な原因は温室効果です。
車の窓ガラスから差し込む太陽光は、短波長の光線として車内に入り込みます。 車内のシートやダッシュボードに当たるとその光は熱(長波長の赤外線)に変わります。
この熱はガラスを通り抜けて外に出ることが難しいため、車内に閉じ込められて温度がどんどん上昇していくのです。

その結果、夏場の車はまるで巨大な魔法瓶のような状態になり、熱がこもりやすくなります。
特に黒っぽい色の車やサンシェードなどを使用しない車はより熱を吸収しやすいため注意が必要です。

車内熱中症の危険性

車内が高温になることで最も懸念されるのが熱中症です。
人間は体温調節機能を持っていますが、高温多湿の環境ではこの機能がうまく働かなくなり、体温が異常に上昇してしまいます。

特に乳幼児や高齢者、ペットを乗せる場合は細心の注意が必要です。
暑さを自分で訴えづらかったり、そもそも脱水症状に気付かなかったり、体温調整が苦手な体質だったりと、様々な要因が重なり取り返しのつかないことになることもあります。
車内に放置された乳幼児やペットが熱中症で亡くなるという痛ましい事故が毎年発生しています。
わずかな時間でも、絶対に車内に放置することは避けてください。

2.車内温度の上昇を防ぐ!効果的な駐車場所とグッズ

車について教えてくれる女性

車内温度の急激な上昇を防ぐためには、駐車場所の選び方や、便利な暑さ対策グッズの活用が非常に重要です。
駐車中の工夫一つで、車内の快適さは格段に変わります。

駐車場所選びのポイント

最も効果的なのは、やはり日陰に駐車することです。
建物や樹木の影になる場所を選ぶだけで直射日光を避けることができ、車内温度の上昇を大幅に抑えられます。
可能であれば時間帯によって日陰になる場所が変わることを考慮し、長時間駐車する場合は太陽の動きも予測して駐車しましょう。

屋根のある駐車場や立体駐車場を利用するのも良い方法です。
屋根があれば直射日光が当たるのを完全に防げるため、車内温度の上昇を最小限に抑えられます。 ショッピングモールなどの施設を利用する際は、多少歩かなくてはいけなくても屋根付きの場所を選ぶのが賢明です。

車を停める向きも意識してみましょう。
太陽が当たる向きにフロントガラスを向けると、ダッシュボードからの熱の侵入が最も大きくなります。
可能であれば、フロントガラスに直射日光が当たらない向きに車を停めることで、車内温度の上昇を抑えることができます。

暑さ対策に役立つ便利グッズ

駐車中の車内温度上昇を抑えるための便利グッズもたくさんあります。

【サンシェード】
フロントガラスに取り付けるサンシェードは直射日光を遮り、ダッシュボードの温度上昇を大きく抑制します。
最近ではコンパクトに収納できるタイプや、車に合わせた専用設計のものも豊富にあります。
効果を最大限に高めるには、吸盤などで隙間なく密着させることがポイントです。

【車用換気扇】
ソーラーパネルを搭載した車用換気扇は駐車中に車内の空気を循環させ、熱気を外に排出してくれます。
劇的な効果は期待できませんが、何もしないよりは車内のこもり熱を軽減できます。

【窓用の網戸・メッシュシェード】
ドアにはめ込むタイプの網戸やメッシュシェードは、少し窓を開けて駐車したい場合に便利です。
虫の侵入を防ぎながら換気ができ、プライバシーも保てます。
ただし、窓が少しでも開いていると防犯上かなりリスクが高いということには注意が必要です。
人通りの少ない場所での使用は避けましょう。

【ハンドルカバー・シートカバー】
直射日光で熱くなったハンドルやシートは、触れるのもためらうほど熱くなることがあります。
熱を伝えにくい素材のハンドルカバーや冷感タイプのシートカバーを使用することで、乗車時の不快感を軽減できます。

これらのグッズを上手に活用することで、駐車中の車内温度上昇を抑え、夏のドライブにおける熱中症のリスクを減らすことができます。

3.エアコンの効きが悪い?その原因と効果的な使い方

車のエアコン

「エアコンをつけてもなかなか冷えないな」「なんだか風が弱い気がする」
夏のドライブ中、そう感じたことはありませんか?
エアコンの効きが悪いと感じたらそれは何らかのトラブルのサインかもしれません。
「車内のエアコンが効かない」と感じて検索している方もいるのではないでしょうか。
ここでは、車のエアコンが効かなくなる主な原因と、その解決策について詳しく解説していきます。

エアコンの効きが落ちる主な原因

車のエアコンが冷えないと感じたとき、いくつか原因が考えられます。

まず、確認したいのはエアコンフィルターの汚れです。
フィルターは外気を取り込む際にホコリや花粉などを除去する役割を担っていますが、これが目詰まりすると空気の流れが悪くなり、エアコンの効きが悪くなります。
特に花粉の時期や砂埃の多い場所をよく走る方は汚れやすいので要注意です。

【解決策】
フィルターを掃除するか、新しいものに交換するだけで改善することが多いです。
エアコンフィルターはグローブボックスの裏側などに設置されていることが多く、比較的簡単に交換できる車種もあります。
定期的な交換の目安は1年または1万kmと言われています。

次に考えられるのは、エアコンの冷媒ガスが不足しているかもしれないということです。
これは冷房機能を動かすために不可欠なガスで、経年劣化やわずかな漏れで量が減ることがあります。 冷媒が足りないと、当然ながらエアコンの効きは悪くなってしまいます。

【解決策】
カー用品店や整備工場でガスを補充してもらいましょう。
ただし、補充してもすぐにまた効きが悪くなるなら、ガス漏れが原因の可能性が高いです。
その場合は修理が必要になりますので、定期的な点検で冷媒ガスの量を確認してもらうことをおすすめします。

また、エアコンシステム内部の重要な部品が故障しているケースもゼロではありません。
例えば、コンプレッサーやエキスパンションバルブ、コンデンサーといった部品です。
これらのいずれかが故障すると、エアコンは正常に作動しなくなってしまいます。

【解決策】
異音や異臭がする、全く冷たい風が出ないといった場合は専門の整備工場で点検してもらいましょう。
部品の修理や交換には専門知識が必要なので、プロに任せるのが安全です。

エアコンの効きを最大限に引き出す使用法

エアコンの効きが悪いと感じる前に、日頃の使い方でその性能を最大限に引き出す工夫もできます。

車に乗り込んだらまずは窓を全開にして熱気を排出することが大切です。
運転席側の窓を全開にし、助手席側のドアを数回開閉すると車内にこもった熱気を効率的に外へ追い出せます。
熱気が充満した状態からいきなりエアコンを最大で使うよりも、はるかに効率よく車内を冷やすことができますよ。

エアコンの設定温度は、外気温との差を5℃程度に抑えるのがおすすめです。
極端に低い温度に設定すると燃費が悪くなるだけでなく、体に負担がかかることもあるので注意しましょう。
風向きは上に向け、冷たい空気が自然に下降するように設定すると、車内全体が均一に冷えやすくなります。

内気循環と外気導入を適切に使い分けるのもポイントです。
車内が十分に冷えたら「内気循環」モードに切り替えて、冷えた空気を車内で循環させると効率よく温度を保てます。
ただし、長時間内気循環にすると空気がこもりやすくなるので、適度な休憩時に窓を開けて換気したり時々「外気導入」に切り替えたりするのも良いでしょう。

エアコンの効きが悪いと感じたらまずはフィルターの確認から始め、それでも改善しない場合は専門家に見てもらうのが賢明です。
適切なメンテナンスと賢い使い方で、夏のドライブを快適に乗り切りましょう。

4.子どもやペットを車に乗せる際の注意点

犬と猫

夏の車内は大人にとっても過酷な環境ですが、特に体温調節機能が未熟な子どもや、体温調節が苦手なペットにとっては命に関わる危険性があります。 安全なドライブのために、以下の点に十分注意しましょう。

子どもを車に乗せる際の注意点

【短時間でも絶対に車内に放置しない】
当たり前ですがこれは最も重要なルールです。 たとえ数分間でも、窓を閉め切った車内は短時間で高温になり、熱中症の危険が高まります。
コンビニでの買い物など、わずかな時間であっても、子どもを車に残して車を離れるのは絶対にやめてください。

【こまめな水分補給を促す】
子どもは大人よりも脱水しやすいので、喉が渇いていなくてもこまめに水分を摂らせましょう。
お茶や水、経口補水液などが適しています。

【チャイルドシートの確認】
炎天下の車内に置いておいたチャイルドシートの金具やバックルは、非常に熱くなっていることがあります。
やけどを防ぐためにも、子どもを乗せる前に必ず温度を確認し、冷めてから座らせるようにしてください。 タオルをかけておくなどの工夫も有効です。

【涼しい服装を心がける】
通気性の良い綿素材など、涼しい服装を選びましょう。
また、チャイルドシートに長時間座らせる場合は、背中に汗をかきやすいので吸湿性の高いシートカバーやタオルを敷いてあげると良いでしょう。

【定期的に休憩を取る】
長時間のドライブでは定期的に休憩を取り、車外で涼しい場所で体を休ませましょう。
車内の換気も兼ねて窓を開けたり、ドアを開放したりするのも効果的です。

ペットを車に乗せる際の注意点

【短時間でも放置は厳禁】
子どもと同様に、ペットも短時間で熱中症になる危険性があります
例えば、犬は人間のように汗をかくことができないためパンティング(ハァハァと口で呼吸すること)で体温調節を行います。
車内が異常に高温になるとこの行動に意味がなくなってしまいます。
車内でのペット放置は絶対に避けましょう。

【エアコンを適切に利用する】
ペットを車に乗せる際は、人間よりも低い位置にいることを考慮し、エアコンの風が届くように工夫しましょう。
リアシートにゲージを置く場合はエアコンの吹き出し口を調整したり、扇風機を併用したりすることも有効ですです。

【水分補給とクールグッズの活用】
いつでも水が飲めるように、給水器を用意しておきましょう。
また、冷却マットやクールベストなどのクールグッズを活用することもペットの体温上昇を抑えるのに役立ちます。

【停車中の対策】
サービスエリアなどで一時的に停車する際も車内温度に注意が必要です。
窓を少し開ける、サンシェードを使う、エンジンをかけたままにしてエアコンを稼働させるなどの対策を取りましょう。

5.夏のドライブを快適にするためのその他の工夫

運転している女性

車内温度対策やエアコンの使い方以外にも、夏のドライブをより快適にするための工夫があります。 少しの心がけで、快適さが大きく変わることもあります。

出かける前の準備

ドライブに出かける前に車の点検をしておきましょう。
特にバッテリーは夏のエアコン使用で負荷がかかりやすいため、劣化していないか確認が必要です。
タイヤの空気圧も路面温度が高くなる夏は適正に保つことが燃費の向上と安全につながります。
車内には、凍らせたペットボトルや保冷剤、濡らしたタオルなどを準備しておくと良いでしょう。 これらは乗車直後の体を冷やすのに役立ち、熱中症対策にもなります。
また、万が一の渋滞に備えて、多めに飲み物を用意しておくことも大切です。

運転中の工夫

運転中は、エアコンだけに頼らず、休憩時の換気も積極的に行いましょう。 サービスエリアなどで休憩する際は、全てのドアを開放して車内の空気を入れ替えることで、冷房効果を高められます。

また、日差しが強い時間帯の長距離運転は避け、早朝や夕方などの比較的涼しい時間帯に移動する計画を立てるのも賢明です。
休憩をこまめに取り、無理のない運転を心がけてください。

万が一の熱中症対策

もし、同乗者が熱中症の症状(めまい、頭痛、吐き気など)を示した場合、すぐに涼しい場所に移動させることが重要です。

・車を安全な場所に停め、窓を全開にするか、エアコンを最大にして冷やす。
・首、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所を冷たいタオルや保冷剤で冷やす。
・意識がはっきりしている場合は、スポーツドリンクや経口補水液を少量ずつ飲ませる。
意識がない、呼びかけに反応しない、自力で水分が摂れないなどの場合は、すぐに救急車を呼ぶ

これらの初期対応を覚えておくことで、万が一の事態にも冷静に対処できます。

6.まとめ

黒いクルマとスーツを着た笑顔の男性

この記事では、夏の車内を快適に保ち、熱中症を予防するための様々な対策をご紹介しました。
夏のドライブを安全で快適にするためには、事前の準備と適切な対処が何よりも大切です。
車内の暑さ対策を万全にし、同乗者やペットの体調にも気を配りながら楽しい夏の思い出を作りましょう。
もし、車のエアコンの効きが悪くてお困りの場合は、専門の整備工場に相談することも検討してください。