
突然ですがみなさんは自動車がどうやって動いているのかをご存じですか?
ガソリンをエンジン内部で燃焼させているというのはなんとなく分かると思いますが、それがなぜ自動車を運転できることに繋がるのでしょうか。
私たちは自動車のほかにも常日頃からスマートフォンやインターネットといった高度なテクノロジーを利用して生きていますが、実際にそれがどうやって機能しているかの仕組みを理解している人は少ないでしょう。
せっかくなので今回は自動車の動く仕組みについて分かりやすく簡単に説明していきます。
1.自動車ができること

自動車には主に『走る』、『曲がる』、『止まる』という3つの機能が付いています。
運転手はこれらの機能を駆使し、自動車を移動手段として利用しているのです。
もちろん車種によっては優れた運転支援機能や居心地の良さを追求した装備が搭載されていますが、それもすべて運転手への負担の軽減や車種への付加価値の向上のため、そして上記の3つの機能をサポートするためのあくまで副次的な機能です。
普段そこまで気にしていなかった自動車の動く仕組みを理解してみるのも意外と面白いかもしれません。
そんな自動車の本質である『走る』、『曲がる』、『止まる』ですが、それぞれ詳しく見ていきましょう。
2.なぜガソリンを入れるとエンジンが動くの?

まず始めに『走る』ですが、これが一番複雑な機能です。
多くの自動車にはタイヤが4つ取り付けられていますが、当然これだけでは走ることはできません。
走るためにはまずこの取り付けられたタイヤを回転させる必要があります。
アクセルペダルを踏むことで走る機能を作動させていますが、いったいどのような仕組みで動いているのでしょうか。
重力が存在するから物が落ちるように、物を動かすためにはそれに応じた”力”が必要になります。
タイヤの場合はそのタイヤを回転させる力が必要です。
その力を生み出すのがエンジンです。
エンジンがタイヤを動かすためには主に以下の工程が必要です。
エンジンでタイヤを回転させる


画像のようにエンジンはガソリンと空気を混ざった混合気に火を付け燃焼させることで発生した爆発のエネルギーを使いピストンを動かします。
そのピストンが動くエネルギーをクラッチ呼ばれる動力伝達装置に送り、トランスミッションと呼ばれる歯車を使った変速機を通してタイヤが回転します。
アクセルペダルを踏む力の強弱で走る速度が変わるのはガソリンの燃焼量を調整しているからなのです。
ちなみに自動車には主に2輪駆動(2WD)と4輪駆動(4WD)が存在していますが、これはエンジンで発生したエネルギーで2つのタイヤを回転させるのに使うか4つのタイヤに使うかを表した言葉です。
3.自動車が曲がったり止まったりできる理由

『曲がる』、『止まる』の2つは複雑な工程をいくつも行う『走る』機能よりも比較的簡単な仕組みです。
自動車の内部ではこれらの機能を作動させるためにどのような働きをしているのでしょうか。
ハンドルがタイヤの向きを変える方法

ハンドルがタイヤの向きを変えるのは皆さんが想像しているよりも単純な仕組みかもしれません。
ハンドルを左に切るとその回転がハンドルの先に取り付けられた歯車に伝わり、その歯車がタイヤと繋がった部品を左に動かしてタイヤの付け根を傾けるのでタイヤが左に傾くという極めてシンプルな構造です。
余談ですがハンドルは正式名称をステアリングホイールと言い、現在のステアリングの仕組みは50年近く上記の方法を採用しています。
また、近年ではこの仕組みを油圧や電動モーターでサポートするパワーステアリング技術や、曲がる際に左右のタイヤの回転数にわざと差を作ることでより短い距離でスムーズに曲がれるようにするオープンデフと呼ばれる技術を採用した車種も存在します。
ブレーキペダルを踏んで車を止める方法

車の動きを止めるためにはブレーキペダルを踏んでタイヤの回転を止める必要があります。
そのためにタイヤにはディスクローターと呼ばれる円盤の部品が存在しています。
ブレーキペダルを踏むとタイヤについたディスクローターを油圧で動く部品を使って両側から挟み込み、それによって発生した摩擦で回転速度を抑えて減速、または停止させます。
ブレーキペダルを踏む力の強弱でブレーキの効きが変わるのはこの摩擦の強弱を調整しているからです。
4.電気自動車やハイブリッドカーの場合

自動車は『走る』機能のためにエンジンでガソリンを燃焼させる必要があることが分かりました。
では電気の力を利用するハイブリッドカーや電気自動車はどうやって動いているのでしょうか。
ハイブリッドカーの場合
一口にハイブリッドカーといってもいくつかの種類が存在します。
例えば『パラレル方式』と呼ばれるハイブリッドカーは基本的にガソリン車と同様にエンジンによる走行を行い、発進や加速のような大きな力を必要とする場面でエンジンの代わりに電気の力でモーターが肩代わりする仕組みです。
そのためパラレル方式はほとんどガソリン車と同じ仕組みで動いているといってもいいでしょう。
『シリーズ方式』と呼ばれるハイブリッドカーはガソリン車が行うエンジンがタイヤを動かす過程の間に発電機を挟んでいます。
そのためガソリンを使うという点ではガソリン車と同じですが、そのガソリンでエンジンを動かして発電を行うのです。
その電力を使ってモーター経由でタイヤを回します。
モーターを使って回転と聞くと難しい仕組みのように聞こえるかもしれませんが身近な物で例えると扇風機の羽が回っているのと同じような理屈なのです。
あの回転をより大きな力でタイヤに伝えて回転させるのがモーターによって再現される『走る』機能です。
また、『スプリット方式』と呼ばれるハイブリッドシステムも存在しており、これは状況に応じてエンジンでの走行とモーターでの走行を使い分けるためこちらも上記2つと同じ仕組みで走っています。
電気自動車の場合
電気自動車はその名の通り電気で走る自動車であるためエンジンを搭載していません。
エンジンがないので給油をする必要はありませんが、その代わりに走行用のバッテリーを搭載しているため、そのバッテリーに給電してモーターを動かしタイヤを回転させます。
ちなみにモーターで動くということは電子制御が可能なため、先ほど例えに出した扇風機と同じようにモーターの回転数を変えることが出来ます。
そうなるとガソリン車がタイヤの回転数や回転する力を調整するトランスミッションは必要ないように聞こえます。
実際、街乗りがメインの電気自動車にはトランスミッションが搭載されていないことが多いです。
しかし、一部の電気自動車にはトランスミッションが搭載されているのです。
これはモーターには回転数が上がると回転する力が弱くなるという特性があるからです。
あえて歯車で動くアナログなトランスミッションを間に挟んで加速力と安定性を向上させているんですね。
5.まとめ

いかがでしたか?
今回は自動車が動く仕組みについて解説しました。
単に自動車といってもシンプルなものからかなり高度な技術までたくさん使われているため、まさにテクノロジーの結晶と言えるでしょう。
もちろん、今回紹介したのは自動車が動く仕組みのほんの一部であり100%理解するには相当な知識が必要です。
ただ運転するだけなら必要ない知識かもしれませんが、こういった仕組みを知るのも自分の知らない世界を知ることが出来て興味深いのではないでしょうか。
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